らぴゅたった

解像度が低いエコー機械でも…

胸のしこり。乳腺エコー依頼時に 脂肪層内に見られた皮下腫瘤。マンモグラフィーでオイルシスト

 新型コロナの影響で、業務前に体温を計測することになってます。

37.5℃以上だと仕事を休まないといけません。

今朝、職場で測ると37.3℃。。。。( ゚д゚)ハッ!

平熱が高いので、だいたい36.6~37.2℃が私の平熱です笑

あぶない💦あと少しで帰宅しなければwww

 

 

体温が高いと免疫力も高くなるそうなので、平熱が高い分には問題ないです笑

アンチエイジングも基本は体を温める事が大切で、老化は活性酸素による細胞の酸化が原因として知られています🍀活性酸素は顆粒球と関係があります。

体を温めて血行を促進することにより副交感神経を優位に働かせリンパ球を増加し顆粒球の増加を抑えます。

血行もよくなり、肌の艶も出てきます。

基礎体温をあげるといいことばかりです笑。と前向きな考えで過ごしてますw

 

今回は乳腺外科より

左乳腺?小腫瘤でのエコー検査依頼。

乳腺に異常は見られなかったですが、乳腺よりやや上方の腋下に近い部位。

脂肪層内に見たことない腫瘤像がたくさん見られました。

乳腺のエコーって、誰が検査しても腕の差ってあまりないですよね💦ちゃんと同じように描出できて、心エコーの時のように、検査する人の腕が変われば画像が変化する。ようなこともないです。なので知識のレベルの差が出てきます💦

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脂肪内の腫瘤

???なんだこれ。。。

類円形の卵のような腫瘤。中は低エコー

 

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脂肪層内の腫瘤2

あれ、こっちは中が高エコー????

でも同じような雰囲気です。

腫瘤と腫瘤の間は何か腺腔構造で連なってるかのように描出されます。

 

分葉状のものも見られました。

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脂肪層内の腫瘤3

 

こちらは動画になります。

 


オイルシスト動画1

皮下脂肪層内に径8㎜以下の類円形~楕円形腫瘤を多数認めます。

それぞれの腫瘤は索状構造での連続性を認めます。

腫瘤内は不均一で、一部に無エコー域も見られます。

 


オイルシスト動画2

マンモグラフィーの所見では、腋下領域に近い脂肪織内に薄い被膜を有する数ミリ大の嚢胞の多発・集簇あり。周囲の淡いdensityや索状構造も見られる。内部はfatに近くoil cystと思われる。石灰化なし。

と記載されていました。

 

オイルシスト???

豊胸手術後に発生するようなしこりでオイルシストって見たけれど、エコーでは嚢胞様に見えたり、充実性に見えたり様々でした。

 

マンモグラフィーで脂肪濃度を有する腫瘤として

・過誤腫

脂肪腫

・乳瘤

・オイルシスト

・リンパ節

などがあります。

 

乳腺過誤腫は、良性腫瘍で、脂肪腫様組織に島状の乳腺組織が散在する特有な腫瘍で発生頻度は極めてまれ。乳腺疾患の0.08~0.1%ほどと言われています。エコーでは通常、縦横比の小さい境界明瞭平滑な楕円形腫瘤を呈し、腫瘤内部は高エコーと低エコーが混在するのが特徴です。

乳癌取り扱い規約には「乳房内に周囲との境界明瞭な被膜を作る。乳房組織成分と同一か、あるいは一部が欠損した組織からなり、しかも組織構成分の割合が著しく正常と異なるものである」と定義されています。

・全体が脂肪腫様でその中に少量の乳腺組織を含むもの

・全体が線維腺腫様で一部に脂肪組織を含むもの

脂肪腫様の中に軟骨成分を含むもの

脂肪腫様の中に平滑筋成分を含むもの に分類されます

 

そしてオイルシスト Oil Cyst。油性嚢胞

脂肪壊死の領域が線維性組織によって囲まれ破裂した脂肪細胞が集塊して脂質を含むマクロファージ・泡沫細胞に囲まれ油のプールを形成する傾向がありオイルシストと呼ばれています。時間の経過により壁に石灰化が見られることもあります。

この脂肪変性は外傷や手術などにより生じる液化脂肪壊死によるもので放射線治療後に発生することもあります。

乳腺層にも見られることがあり、乳腺の腫瘤性病変としても鑑別が必要になってきます。損傷した乳房組織を修復するため硬い瘢痕組織に置き換わりますが一部の脂肪細胞は損傷後に内容物を放出しオイルシストを形成します。

 

乳がんの術後・再建

・乳房への外傷

豊胸手術

・乳房生検・吸引

・出血性疾患、または抗凝固剤での治療中

などが原因となり発生するそうです。

 

なるほど✨脂肪変性なら納得。フム*1フム

乳腺の検査依頼はたまにその体表側の脂肪層の病変の時があるので、皮下腫瘤や脂肪層内にできる腫瘤性病変の知識も大切だなぁと改めて感じた症例でした🐥

 

モンドール病くらいしか思いつかなかった(  ˙-˙  )

や、こんなに大きくみえないよな…って思いましたがww

高周波プローブでぎりぎり何となく見えるときもありますが。。。

 

モンドール:乳房や前胸壁の浅静脈の血栓性静脈炎・リンパ節炎のこと。30~50歳の女性に多いと言われていますが、男性がかかることもあります。皮膚に索状物として触れることができ、圧痛やひきつれを感じたりします。

激しい運動や過度の疲労、きつい衣服や下着などで局部的に血液やリンパの流れが悪くなり、うっ滞することで発症すると言われています。原因不明の場合もあります。

 

 

 
 

 

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*1: ˘ω ˘ *

腰痛。腹痛。尿管腫瘍のエコー画像。水腎症を見かけたら。

自宅待機の期間、休日はシフォンケーキやパンを作って過ごしました🍰🌸(´>ω<`)

運送業の方や医療関係の方は逆に忙しい毎日を送られていますね💦

うちの病院は通常の患者さんが減って静かですが、病棟があるので検査はまぁまぁ出てます。

 

 

今回は"右側腹部痛"での検査依頼で、83歳男性の所見です。

 側腹部痛で水腎症を見かけたら、もう尿路結石を疑っちゃいます💦

結石を見つける事は頑張りたいので、今回も尿管を追っていきました。

 


右尿管腫瘍1

水腎症があって、連続する尿管は体表に近いところに描出されます。急に途切れて尿管内にやや不明瞭な充実性病変が…

水腎症の主な原因として、正常・尿路結石・尿路内腫瘍・前立腺疾患・先天奇形・機能性・尿管の圧迫や浸潤などがあります。

  

 リニアプローブで確認 

こういう時は部屋が暗くないと画像所見として捉えにくいですね💦

ポータブルじゃなくてよかったw


右尿管腫瘍2

 

エコー所見として

右腎に中等度の水腎症を認めます。腎周囲の組織の混濁が見られ炎症を考えます。

尿管は径8㎜ほどに拡張し、腸骨動脈との交叉部手前で内部に径8㎜の淡い高エコーを認めます。結石のエコーレベルに比べはるかに低く尿管内腫瘤を疑います。他検査で精査をお願いします。

と記入しました。

 

CTの結果は右水腎症。水尿管症。右尿管上部の拡張。高吸収の腫瘤疑い。結石の可能性。壁肥厚。周囲の炎症。と記入してありました。

他院へ紹介し尿路腫瘍との診断でしたが、ご本人の希望で無治療経過観察となりました。その後約2年フォローし、増大が確認されました。

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右尿管腫瘍

腎盂・尿路癌

尿が腎臓で生成された後の通り道である腎盂あよび尿管内に発生する悪性腫瘍。

病理組織学的には90%以上が移行上皮癌で、膀胱がんと同様です。

腎盂尿管癌は、泌尿器科領域で見られる癌の中でも比較的稀で、膀胱癌と比較すると約10~20分の1程度です。男性にやや多く、50~70歳代に好発します。ほとんどが悪性で、良性腫瘍は少ないと報告されてます。

腎盂癌は尿管癌よりやや多く、尿管癌は尿管の下1/3(下部尿管)に多いと言われています。

膀胱癌同様に、発癌物質との接触が引き金になると考えられていて、喫煙・染料・塗料(ベンジン)・化学薬品・鎮痛剤(フェナセチン)・慢性炎症(尿路結石など)・抗がん剤(シクロホスファミド)などが危険因子です。

初期症状は血尿で、腫瘍の増大や出血による尿管の閉塞で水腎症が起こります。

その際、病側の腰背部痛・側腹部痛を伴います。

無症状でも、健診などで異常を指摘され、精密検査で発見されることもあります。

 

移行上皮癌の特徴は、尿路に同時に多発することや、後で再発することです。

腎盂尿管癌の治療後には30~40%で膀胱癌の発生があるそうです。両側に腎盂尿管癌が発生することは稀です。

移行上皮癌の異型度はGrade1・2・3と3段階に分類されます。

1:異型度が低くあまり進行しないタイプ

3:異型度が強く早期に進行し転移を起こしやすいタイプ

 

表在癌の予後は良好で、5年生存率は90%以上。ただし術後に30~40%程度、膀胱癌の再発が見られます。

進行癌では、腎盂・尿管の壁が薄いため、癌の壁外への浸潤が起こりやすく、転移の可能性も強くなります。このため同じ移行上皮癌でも膀胱癌に比べ予後は不良です。

 

 

「脇の下にしこりがあって…」エコーすると脂肪だった件。腋下の腫瘤。副乳癌のエコー像

○○さん、お待たせしました、エコー室にお入りください🍀

と患者さんを検査室にご案内時から、検査側はいろんな情報を得ていますよね☺

15分ほどの密室で患者さんはDrには話してない情報を沢山話してくれる時がありますので、できるだけ話しやすい雰囲気を作ってるつもりです。頸動脈検査の時に話し続けられると困りますがwww

 

 

今回は神経質そうな雰囲気の方。

腋下のしこりの性状は?と検査依頼

 

患者さんは「この前も気になって検査してもらいました。でも何もないと言われました。だんだん大きくなってます。指でつまめるんですよ〜。」

そーなんですね💦見てみましょうね💦

 

リンパ節腫大?皮下腫瘤?副乳?など考えながら、腋下を乳腺のモードで検査しましたが、特に何も見当たらず。

患者さんは「両方にあって…」

もしかして脂肪なのかな笑??

何もないので、触ってもらっていいですか?。

むぎゅ っと患者さんは自分の脇の下をつかんで、「これです!前はこんなにつまめなっかったんです!」

 

( *˙-˙* ).......

体重が増えたりしましたか?

「昔に比べたら太ったような気もします」

 夜も気になって寝れないそうなので、"脂肪ですよ"と一緒に画面を見て確認し納得してもらいました✨笑

脂肪腫ではなく左右に均等に存在する普通の皮下脂肪でした。

 

腋下の腫瘤には、粉瘤・おでき・リンパ節・脂肪腫・副乳などがあり、炎症があれば炎症性粉瘤・毛包炎などが考えられます。

リンパ節腫大だと、乳がんの転移や悪性リンパ腫などなど…。

🐣🐣🐣🐣🐣🐣🐣

 

画像は副乳に発生した乳がんになります。


副乳がん1

リンパ節転移?での依頼でしたが、リンパ節ではなく明らかに乳がんの所見だったので "副乳に発生した乳がん" 疑いで所見を提出しました。

 

 

病理結果は、免疫染色や臨床所見より、腋下の副乳に発生した浸潤性乳管癌が最も考えられます。と記載されていました。

 

副乳はみたことありましたが、まさか副乳にも癌が発生するとは…💦

でも同じ乳腺なのでないこともないか…(-ω-;)ウーン

 

 

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腋下、副乳癌疑い

副乳

乳房の正常な存在部位は両側前胸部ですが、脇の下や正常乳房の下内側に乳頭・乳輪・乳腺組織が存在することがあります。

乳頭だけが存在するもの:副乳頭(多乳頭症)

乳腺組織が存在するもの:副乳腺(多乳房症)

副乳の起源は、胎生6週ごろの腋下(脇の下)から恥骨上縁に向かって広がる表皮の堤状の肥厚である、乳腺堤あるいは乳腺にあり、その線上であれば副乳ができる可能性があります。

左右ともにある方、一側だけに見られる方もあり、男女ともに起こり得ます。

成人女性の1~6%に認められます。

副乳腺は正常乳腺同様にホルモン分泌に反応するため、女性では生理前の黄体期に副乳腺が腫れてきたり、痛みを伴ったりします。

妊娠授乳期では副乳腺も大きくなり、乳汁を産生するようになります。

副乳腺は基本的に正常乳腺と同様に、病気が生じなければ放置しておいて大丈夫です。

女性ホルモンの影響で痛みを生じることがありますが、多くは一時的なもので、消失していきます。

痛みが強い方はホルモン剤漢方薬を処方されることもあります。

妊娠期には胎児への影響を考え時期が過ぎるのを待ちます。

授乳期の腫れと痛みは局所を冷却して改善します。

 

副乳にできる癌は稀で、乳がん全体の0.2~0.6%程度で、そのうち3分の2は脇の下にできます。通常の乳がんとほぼ同様、手術や放射線療法、化学療法(抗がん剤)、ホルモン療法が中心です。

脇の下にしこりがあった場合、乳腺症や、線維腺腫などの乳腺の良性腫瘍、リンパ節の病気(炎症・癌転移)、皮脂腺の病気などもあるので気になれば病院を受診してください。

検査する時は、副乳の存在を考えて、腋下の皮下の観察も忘れずに✨✨

 

 

胆嚢腺筋腫症のエコー像

 

胆嚢腺筋腫症はよく腹部エコーで出会う症例です。

 

個人的には腺筋腫症って不思議な感じがして、なぜか気になる疾患です🐥

 

胆嚢壁の限局性またはびまん性の壁肥厚を特徴とし、RAS(Rokitansky-Ashoff 洞)と呼ばれる胆嚢の粘膜上皮が胆嚢壁の筋肉の層にまで憩室様嵌入したものが増生したもので

病理組織標本上、長さ1㎝以内に5個以上のRASが増生し、その部位の壁が3㎜以上肥厚している病変です。

摘出した胆嚢の約10%に認められるそうです🐣

 

びまん型:胆嚢壁全体にRASが増生し、びまん性に胆嚢壁肥厚が見られる

分節型または輪状型:頚部や体部に壁肥厚が見られる

限局型:限局した部位で壁肥厚が見られる。底部に多い(底部型

 

 

無症状で積極的な治療は必要ないですが、胆嚢癌と鑑別が困難な場合は摘出術の適応となります。

 

 


頚部の腺筋腫症

50代 女性。

胆嚢頚部に壁肥厚が見られます。

体部~底部には壁肥厚なく、底部に小結石を認めます。

この小結石は頚部に流れてくることがなさそう💦(勝手な想像)

 

 


73M腺筋腫症

コンベックスプローブで走査すると、うちみたいな画像の分解度が低い機械では、底部がやや ぼやけて見えます笑🍀なのでリニアプローブで確認します。


73M2腺筋腫症

高周波プローブだと底部の観察がよくできます。底部型の腺筋腫症ですね🍀

でも、コンベックスプローブで気が付かないと拡大して確認もできないので、あれ?と気になったら積極的にリニアプローブで確認してみてください。

 

 

 

 


75M腺筋腫症

これは限局型の腺筋腫症ですかね。肥厚した壁内に小さな嚢胞が見られますが、これがRASです。

 

 

 


325 腺筋腫症

底部が屈曲していて、そこが腺筋腫症になっています。

 


6671腺筋腫症

これも限局型かな?コンベックスプローブで観察すると悪性にもみえましたが…

 


54322腺筋腫症

分節型です。頸部の壁には肥厚がありません。

 


64561 腺筋腫症

これは分節型で体部~底部には結石が充満してます。なので体部~底部に悪性疾患があっても見えない気がします💦

 

以上、だらだらと動画をupしましたが、見て頂いてありがとうございます笑(•ᵕᴗᵕ•)

2㎜の胆嚢ポリープを見つけてもどうしようもないですが、小さな腺筋腫症も見つけてもあんまり意味がなく同じ扱いのような気がするけど観察したくなる私。。。気持ち分かってくれる人いませんかね?笑

 

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腺筋腫症

胆嚢壁が肥厚する疾患は、胆嚢炎・胆嚢癌・胆嚢腺筋腫症・急性肝炎・肝硬変・低蛋白血症などがあります。

 

胆嚢に結石などなく、なぜ肥厚してるのか?食後でもないのに…というときは肝炎を疑ってみます。薬剤性肝炎などは肝臓自体の変化がエコーでわかりにくいので胆嚢の虚脱があれば可能性は否定できないです。

 

肝硬変では門脈圧亢進があり、胆嚢静脈は門脈に注ぐため胆嚢壁内に浮腫を生じ肥厚して見えます。

<p

 

 

 

胆嚢腫瘍の超音波画像。胆嚢癌エコー像と肝転移。

 

89歳女性

発熱にて来院

単純CTにて肝内に腫瘤あり。

転移?膿瘍?鑑別のためエコー依頼


89F 胆嚢1

すぐ、肝腫瘍よりも胆嚢の方が気になっちゃいました

肥厚した胆嚢壁をみたら壁の肥厚は限局性か、全周性か、平滑か、不整か。

壁内に嚢状エコーやコメット様エコーがみられるか。

など観察するように言われてますが、今回の画像は広茎性で径が2㎝以上あるので胆嚢癌を考えます。

 

胆嚢の拡大画像です


胆嚢拡大

 

肝腫瘤の拡大画像です


肝腫瘍拡大

 

胆嚢は不整な壁肥厚で、肝内の腫瘍には血流が見られました

 

半年後…


6か月後

肝腫瘍の数は増え、胆嚢は腫瘍で埋め尽くされて内腔がない状態へ

肝との境界はさらに不鮮明となっています。

 

 

胆嚢癌は、隆起型・壁肥厚型・混合型に分けられます。

壁肥厚型は、胆嚢壁内に浸潤性に発育するので壁肥厚が見られます。壁の層構造は不明瞭となり、内腔側の壁の表面が不整化、厚みも不均一になるそうです。

 

 

 

今度は49歳男性の胆嚢のエコー像です。

拡大した動画しかなく分かりにくくてすいません( ^_^ ;)

 


49M 胆嚢

周囲への炎症の波及が見られ、境界は不鮮明です。

腹水も見られます。

 

摘出後の病理結果

Subacute cholecystitis with ulcer

胆嚢粘膜の上皮の大部分は脱落。所々に化生上皮や固有上皮が見られます。

潰瘍と慢性炎症細胞浸潤やヘモジデリンを伴った肉芽組織を認めます。

悪性所見はありません。

 

エコーだけで判断するのは難しいですね💦。

 

 

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胆嚢腫瘍

 

 

 

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肝腫瘍

 

 

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非腫瘍性疾患には、コレステロールポリープ・過形成ポリープ・胆嚢腺筋腫症・炎症性ポリープ・腫瘍性病変には腺腫・胆嚢癌などがあります。

10㎜以上のコレステロールポリープでは内部エコーが実質様エコーを呈してくるので、典型的な所見が得られなくなります。

コレステロールポリープは、胆嚢粘膜の固有筋層に増殖した脂質を貪食した泡沫細胞が増殖し、ポリープ状になったもので、エコーレベルは高く、表面顆粒状(粒状・乳頭状・桑実状)を呈しコメットエコーが見られることが多い。

胆嚢体部や頚部に好発する

茎は細く描出できないことが多くポリープが浮遊しているように見えるときもある。

大きくなるにつれエコーレベルは実質様を呈し、腺腫・癌との鑑別が困難となることが多い。

コレステロールポリープの中心部に嚢胞様変化として眼球様所見が認められることがあるそうで、この無エコー域は組織学的に分泌能を有する単層の円柱上皮により裏打ちされた大きな腺管腔で、コレステロールポリープの特異的所見と報告されてました。

 

~明らかな良性所見~

・5㎜未満で有茎性

・5㎜以上10㎜未満で点状高エコーを有する

・広茎性で小嚢胞構造やコメット様エコーを有する

 

鑑別困難は:5㎜以上・10㎜未満

悪性の疑い:10㎜以上または広茎性で付着部の層構造の不整あるいは断裂を伴う

 

単純CTでコレステロールポリープは描出されないことが多い(➝foamy cellが周囲の胆汁の成分を含み、胆汁と同等のCT値となる為)が胆嚢癌・胆嚢腺腫では淡い高吸収域として描出される。

 

 

献血のご協力を。新型コロナウイルスの治療時に使用されるECMO稼働時に必要。

新型コロナでの治療時に話題になっているECMO(Extra Corporeal Membrane Oxygenation)

 

患者から静脈血を取り出し、ポンプを使用し回路へ血液を通して人工肺で酸素化する 体外循環を使用した生命維持装置ですが、このECMO稼働時には沢山の血液製剤を消費します。

 

現在、緊急事態宣言により 献血を行う方が今までよりもさらに減少し血液製剤が不足しています(´・_・`)

 

患者にとっては「不要不急」な外出ではありません。献血へのご協力をお願い致します🙏

 

 

献血基準がいくつかあります

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採血基準

私の施設にも年に2回、団体献血用の献血車が来ますが、体重が50㎏未満のため400mlの献血ができず断られています💦次回200mlが献血可能か確認してみたいと思います🍀

 

➝確認すると私の住んでる県では行ってないとのこと💦

 

 

 

 

献血できない場合

・ 当日体調不良、服薬中、発熱等の方

・出血を伴う歯科治療(歯石除去を含む)を受けた方

・6カ月以内にピアスの穴をあけた方・入れ墨を入れた方

・外傷がある方

・動物または人に噛まれた方

・特定の病気にかかったことのある方

  (心臓病・悪性腫瘍・けいれん性疾患・血液疾患・ぜんそく脳卒中等)

・海外旅行者および海外で生活したことがある方

・輸血歴・臓器移植歴のある方

エイズ、肝炎などウイルス保有者、または疑われる方

クロイツフェルト・ヤコブ病の方

・妊娠中、授乳中の方

 

海外旅行者がだめなのはΣ(゚д゚lll)ガーン。と調べてみたら 帰国日から4週間以内の方が献血できないみたいです。。

 

 

 献血施設はこちらから

www.jrc.or.jp

 

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献血

 

腎膿瘍のエコー像。腹痛。腰痛。発熱。

小さい頃から 尿を我慢してたら膀胱がだんだん大きくなって許容範囲が増えるって聞きますが、我慢はやっぱりよくない💦

だいたい250mlくらいで尿意を感じ、500mlくらいで限界を感じるらしいですがw

残尿は50ml以下が許容範囲くらいですかね✨

 

 

 

16歳男性

4日前より右腹部痛

昨日より37℃~の発熱あり。

本日、腹痛増強のため来院

 


腎膿瘍1

 

右腎に嚢胞様のエコー像を認めます。

 


腎膿瘍2

 

 

 


腎膿瘍3

 膀胱は緊満し内部に混濁を認めます。

だいたい膀胱炎になると、おしっこが近くなるって聞きますけど💦めっちゃ溜まってる💦

 

 

~エコー所見として🐣

右腎:下極に径24㎜の混濁した嚢胞を認めます。

腎周囲のエコーレベル上昇と腎腫大を認め、炎症に伴う変化を考えます。

 

膀胱:尿緊満あり。憩室も見られます。

内部に沈殿物や浮遊物が見られ膀胱炎を考えます。

膀胱頂部に尿膜管遺残が認めらますが、炎症の波及は見られません。

 

膀胱炎~右腎盂腎炎を考えます。

 

右下腹部に少量の腹水貯留あり。

虫垂の腫大なし。

 

と記入しました。

 

急性腎盂腎炎は重症化するとAFBN➝膿瘍と病態が変化していきます。

 

 

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 腎盂腎炎だけだとエコーで見つけにくい時がありますが、AFBNや膿瘍は発見できますので高熱患者の検査をするときは腎臓にも注目してみてください🍀

特にAFBNを非炎症性腫瘤としないように注意です🍀。

 

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右腎膿瘍

腎皮質に発生するものは、糖尿病や人工透析、薬物乱用などによる皮膚や口腔などからの静脈を通じてで、起因菌としては黄色ブドウ球菌が多く、膿瘍は一般に片側性です。

 

腎髄質に発生するものは尿路結石や膀胱尿管逆流などの尿路感染や糖尿病が原因となります。

 

腎膿瘍の症状としては、悪寒を伴う発熱や、背部の痛み 、側腹部痛、体重減少、全身の倦怠感、吐き気などがみられます。

腎髄質膿瘍では、頻尿などの尿路感染の症状もでます。

背部の痛みは肋骨脊椎角部叩打痛(こうだつう)CVA:腎臓の痛み・腎疝痛

 

腎筋膜(Gerota筋膜)内に貯留するものを腎周囲膿瘍といいます。

腎髄質膿瘍では、膿瘍が尿路と交通しているので膿尿を認め、尿培養検査で起因菌を特定でき、腎皮質膿瘍では、尿所見が乏しく、血液培養で起因菌を特定していきます。

 

治療法は抗生物質の投与が一般的になります。

膿瘍が直径3㎝以下なら保存的治療が期待でき、5㎝を超えると穿刺ドレナージを行います。無機能腎であったり、感染が激しい場合には摘出などの外科的処置を検討します。