らぴゅたった

解像度が低いエコー機械でも…

腹部エコー。腹部超音波検査。胃がんの肝転移。転移性肝腫瘍。

外は熱風ですね💦皆様熱い中お仕事お疲れ様です。

日中は室内のエアコンも効かないし、湿度も高くベタベタしますね💦

でも今は外で鈴虫が鳴いています。耳鳴り??(゚Д゚)ハッ!?笑

こんなに暑いですがもう秋なのですね🍁🍂

 

さて今回は腹部エコーです。肝臓の腫瘤性病変の画像になります。⇩

 

youtu.be

 

肝左葉側の腫瘤は、肝表面から突出していて一見HCCのような印象ですが、右葉側の腫瘤がない部位(背景肝)は実質が綺麗です。腫瘤は高エコーのものや、壊死と思われる無エコー域の大きなものも見られます。

もともとクリニックで糖尿病のフォローをされてた方で、採血にて肝機能障害を指摘され精査に来られました。

症状は、食欲不振、体重減少、吐き気。

何かの病気で毎月病院に行ってる方は、『毎月病院で検査してるから。。。』と思われている方がたまにいて、検査の内容まで把握していない方もいらっしゃるので、たまに別の大きな病気になって発見される方を見かけます。普段よりも体調がすぐれない時は主治医に相談するか他科に受診することをお勧めします。

 

胃の噴門部に発生した、高~中分化型管状腺癌での肝転移でした。

 

 

 

転移性肝腫瘍

 

胃は食道に続く部分が噴門、十二指腸に続く部分が幽門で、中央部を体部、噴門側を胃底部、幽門側を前庭部と言い、壁は他の消化管と同様に5層からなり、内側から、粘膜・粘膜下層・固有筋層・漿膜下層・漿膜(腹膜)となっています。

 

もっとも胃がんができやすいのは幽門部(幽門前庭部)だそうで、食塩の過剰摂取やピロリ菌なども胃がんの原因と言われています。

ほとんどの胃がんはピロリ菌の感染が原因で、世界人口の約半数がピロリ菌に感染していると言われています。日本人も50歳以上の感染率は8割以上とも書かれている記事もあり、除菌することが胃がんを予防することに直結しそうです。

 

ピロリ菌は胃の細胞に取りつくと、『CagA』と呼ばれるたんぱく質を注入し、細胞を増殖させる酵素(SHP2)と結びつき、異常に活性化することでがんの発症を促すそうです。

欧米型のピロリ菌に比べ、東アジア型のピロリ菌はCagAと結合の強さが100倍以上との報告もあり、日本のピロリ菌の怖さが際立ちますね_:(    _ ́ω`):_

 

ピロリ菌が胃の中にいるかを調べる検査には何種類かありますが、家でも簡単にできるキットが販売されていますので気になる方は簡単に検査できます⇩

 

 

胃の調子が悪いと悩んでいると、神経性胃炎のうように、更に胃の調子が悪くなって悪循環な私。。。。1度は胃カメラ受けてみようかな…(´・ω・`)

 

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乳腺エコー。乳腺エコー検査。乳がん検査。浸潤性乳管癌のエコー画像。

雨がよくふりますねーヽ🍬`、🍬ヽ`☂o(•ω•。)`🍭ヽ、`🍬ヽ、

今年は近くで土砂崩れも起きています💦気を付けないとですね💦

 

そしてジメジメした毎日が続いてます。(๑ ˊ͈ ᐞ ˋ͈ )

職場ではクーラーつけると寒いのに消すと湿度がすごすぎて…

熱い人がスイッチをONにして、寒い人がOFFにする…

私はその狭間で上着を脱いだり着たりw

 

今回は乳腺のエコー画像です。

 

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ややぼんやりしている印象で右乳腺に2ケ見られます。

今回左の乳腺の画像が後半にありますが、左には小嚢胞があり、なんで動画にのこしたのかな???比較したかったのかな??自分で記録したのに忘れてる_| ̄|○

 

一つだけがクッキリと。みたいな腫瘤ではなく数か所に腫瘤があり、連続性もあるような感じです。典型的な硬性型のように後方エコーの減弱が見られないため、プローブ操作で素通りしてしまわないように気を付けたいです。

病理では、Invasive ductal carcinoma scirrhous type で2つとも同じでした。

腫瘤の周囲はスピキュラー様のとげとげが見られます。どちらかといえば縦に大きく、腫瘤自体のエコーレベルはそれほど低下してない気がします。

 

 

乳腺エコー

 

 

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腹部エコー。肝腫瘤。転移性肝腫瘍。大腸がんの肝転移。

お久しぶりですε-(/・ω・)/ トォーッ!!

毎回お久しぶりです。って言ってる気がします😂😂😂

5月はもう暑いですね。(書き終わるのが遅すぎて6月になっちゃいましたがw)

エアコンの掃除をしていませんが、先日エアコン稼働しちゃいました。。。(そして一応掃除も終わりましたw)

皆さんはエアコンのクリーニングもう終わりました??あれ自分でできたらいいです

よねー(*-ω-)ウンウン

 

今回は、転移性肝腫瘍の画像です。見落とされていたので注意をこめて…。

肝の見落とされやすい区域は勉強会で習いますが、やっぱり自分が気を付けてない場所が見落としゾーンになるので、見落とし注意箇所を頑張ってみていると、それ以外がおろそかになってしまいますよね。肝に限らず、他の臓器を集中して観察していると、他をおろそかにしていた。。。などなど…後悔してしまうことも。。。

 

検査を終える前に、

本当に何もありませんでした?

ほかに何もありませんでした?

ここはどうでしたか?

と自分が依頼した立場になって考えると、少しは見落としや確認不足が減っていくとおもいます。

今回は2つ違う画像になります。

まず1つめ⇩

 

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腹部エコー。肝臓



もう一つは別の画像です。⇩

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腹部エコー胆嚢。胆泥。絶食。胆嚢のエコー像。

菜の花、チューリップ、桜。

春がきましたね*1ワクワク

花見もここ数年と比較してにぎやかに開催されそうですね🌷🌸🌺🌻

チャンスを逃すとすぐ散ってしまいます。皆さんは桜の花ゆっくり見に行くことができましたでしょうか?

この記事書き終わる頃には散ってますかね……笑

 

今回は腹部エコー。胆嚢のエコー画像です。

胆嚢内の沈殿物を

胆泥 billarry sludge

石灰化乳胆汁

胆砂

sludge ball

デブリ debris

などと表記しますが、皆さんの施設では使い分けされてますでしょうか?

使いわけるの難しくないですか?私だけかもですが。。。(  ˙-˙  )

 

胆泥は胆嚢収縮が行われない時に、胆汁が濃縮し色素顆粒とコレステロール結晶などから沈殿物を形成し、これを胆泥といいます。

 

石灰化乳胆汁とは胆嚢内で大量に析出した炭酸カルシウムを含む胆汁のことで

・腹部単純X線の石灰化像が特徴的、立位で鏡面像を呈し、臥位にて形態が変わる。腹部超音波検査では臥位で鏡面像を呈し、体位変換により形態が変わる。

・成因には諸説ある。いずれも胆嚢管閉塞に起因している。胆嚢頸部の器質的閉塞を伴うものが95%で、その原因として結石嵌頓による閉塞が最も多い。胆嚢癌による閉塞例も報告されている。

・色調は乳白色を呈していることが多い

・硬度により、乳状液状、練乳状、糊状・練歯磨状(歯磨きのペースト状みたいなの)、白墨様結石の4型(Bergの分類)がもちいられる。

胆嚢管嵌頓結石が総胆管へ移行すると、硬度が低い石灰化乳胆汁は総胆管へ流出して閉塞性黄疸をきたすことがある。

という感じで、ただの沈殿物で終わらせてはダメそうです。。。

 

デブリというのは英単語で、元はフランス語からきています。

意味は『破片』や『残骸』、『堆積物』などです。

医療用語としては『剥離物』や『壊死組織』という意味で使われます。

デブリエコー(debris echo)は液体の中に現れる膿汁、胆砂、沈殿物などに由来するエコーのことで、腹部超音波検査では、胆嚢疾患の際に最もよく認められる。胆嚢に炎症や腫瘍など病的状態が生じると膿汁、胆砂、フィブリン塊、血塊、壊死物質などに由来する不均一な高エコーが出現しdebris echoまたはsludge echoと呼ばれる。

debris echoは音響陰影を伴うことはほとんどなく細かい高エコースポットが胆嚢内腔に充満・浮遊するタイプと腫瘤状に塊を形成するタイプがある。

腫瘤状胆泥は胆嚢内でゲル状に凝集した胆泥が球状・分葉状を呈し、胆嚢内腔に隆起像を呈するために腫瘍と間違えやすいが、探触子で体表から振動を加えたり、体位変換することで形状が変化したり移動することなどで鑑別できる。

debris echoは急性胆嚢炎で最もよく出現し、臨床経過に一致して経時的に変化する。

このほか、慢性胆嚢炎、胆石症、胆嚢癌、閉塞性黄疸(下部胆道閉塞)、長期間の絶食(中心静脈栄養時など)においても観察される。

という感じなので、ただの沈殿物と記載すると炎症の度合いが伝わらないですかね。

 

今回は胆嚢内の沈殿物を観察しました。

底部は腺筋腫症のような画像です。

体位変換で沈殿物に変化が見られましたが、なかなか時間がかかりました💦

胆嚢のエコー画像

 

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胆嚢炎の所見はないので、腫瘍と鑑別しないとです_φ(・_・、胆嚢壁が線として見えます。粘膜上皮の不整がないか、粘膜下脂肪層の途切れはないかなど観察です👀✨でも体位変換で動いたので胆嚢内の沈殿物としました。

 

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*1:o(。>ω<。)o

胃が痛い。お腹が痛い。アニサキス。腹部エコー。小腸の浮腫。腹水。

梅の花があちこちで咲いていて気分は春なんですけどね…めっちゃ寒いですよね🌷✻*˸ꕤ*˸*⋆。✻*˸ꕤ*˸*⋆。✻*˸ꕤ*˸*⋆。

もうすぐ暖かくなると思ってワクワクしてます🌸

花粉症のかたにとっては辛い時期でもありますね💦

 

今回は寄生虫のお話。

胃に強烈な痛みをあたえるアニサキスについて。

魚介類に寄生する、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいの、白色の少し太い糸のような線虫です。

寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動することが知られています。

アニサキス幼虫は、中間宿主であるサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどを生食することで、人体に消化管アニサキス症をもたらします。

消化管幼虫移行症で、感染源はサバが最も多いと言われています。

 

 

 

人への寄生部位

寄生部位といっても、人の体のなかでは生きていけませんので10日ほどで成虫は死滅してしまいますが。。。

 

寄生部位は食道から直腸まで全消化管になります。

 

胃の罹患が圧倒的に多いそうです(93%)

アニサキス

原因食摂取後、数時間で上腹部痛、悪心嘔吐出現。

内視鏡で胃壁に侵入する虫体を確認、摘出。

 

小腸では回腸が多く、粘膜に刺入した幼虫は壁を貫通し、腹腔内で好酸球性肉芽腫を形成することもあるそうです。

 

小腸アニサキスは4~8%程度で

生食から発症までの時間は胃アニサキス症が約6~9 時間なのに対し、小腸アニサキス症は数日経過してから発症することが多いとされています。

 

アニサキス

臨床症状は,腹痛,嘔気,嘔吐,腹部膨満感などで、本疾患特有の症状はありません。 臨床経過は感作の状態により、緩和型あるいは劇症型のどちらをたどるか決定され、初感染の場合自覚症状はほとんどないと言われます。

感作のある場合はⅠ型アレルギーが関与する激しい症状を伴います。劇症型の本体は即時型過敏反応であり、抗原抗体反応で誘導されたchemical mediatorにより消化管平滑筋の激しい攣縮が発生し,激しい腹痛の原因となる。毛細血管の透過性と 好中球,好酸球の浸潤により局所に蜂窩織炎を合併することもあるそうです💦

 

 

 

日本海と太平洋でマサバの寄生種が大きく異なることがDNA解析によって判明していて、太平洋側で大半を占めるsimplex種(アニサキス症の原因3種の1つ)が、日本海側(とくに南部)ではほとんど見られないそうで、日本海側で多いpegreffii種は発症リスクが低い(simplex種の100分の1未満)ため九州北部でサバの刺身など、生食でサバを食べる習慣が根付いてるそうです。

アニサキスもあまり害のない種類があるんですね( ・ω・)フムフム

 

予防法

φ(・ω・`)メモメモ

海産魚介類の生食を避けること、あるいは加熱後に喫食すること(60℃で1分以上)が確実な感染予防の方法となります。また冷凍処理(-20℃,24時間以上)によりアニサキス幼虫は感染性を失うので、魚を冷凍して解凍後に生食することは感染予防に有効です。

・冷凍: (-20℃で24時間以上冷凍) ・加熱:(70℃以上、または60℃なら1分)

 

 

今回はまた久しぶりに🐣

小腸粘膜下のトウモロコシ様の浮腫性肥厚corn sign

に出会いました⇩

 

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小腸アニサキス

・発症前数日間に鮮魚を生食している

・腹部単純X 線撮影での小腸ループ像と鏡面像を認める

・腹部超 音波検査での腹水貯留を認める,

・腹水が多い割に, 全身状態が良好で腹部の理学的所見も軽度

・小腸粘膜下のトウモロコシ様の浮腫性肥厚corn sign

・内部に線状の構造物(アニサキス虫体)を確認する

など

小腸コーン状浮腫

 

 

 

 

アニサキスアレルギーによる蕁麻疹、アナフィラキシー

アニサキスアレルギーによる代表的な疾患は消化管アニサキス症で、魚介類摂取後、数時間~10数時間に悪心・嘔吐・強烈な腹痛などが発現➡

発生機序としては、アニサキスの刺入部での好酸球増多、発症患者におけるアニサキスIgE抗体の上昇などからⅠ型アレルギーの関与が疑われるようになり、

アレルギーによる蕁麻疹・アナフィラキシーは、いわゆる即時型アレルギーの機序で生じ、魚介類摂取直後に症状が発現するそうです。

消化管アニサキス症の場合は、魚介類摂取後、数時間~10数時間に発症し、遅延型の機序で発症となるそうです。

 

 

消化管アニサキス症が遅発性アレルギーの機序で発症するのは、アニサキスの分泌抗原であるAni s 1がその原因であるためで、Ani s 1の消化管粘膜内侵入には時間を要し、 臨床症状が遅延して発現するからだと考えられています。

分泌抗原が原因である場合、アニサキスアレルギーによる蕁麻疹・アナフィラキシーも遅発性に発現する可能性があり、

原因不明の蕁麻疹・アナフィラキシー症例に遭遇した場合には、魚類等の摂取の有無を半日以上前まで遡って問診し、摂取歴がある場合にはアニサキスや回虫に対する特異的IgEを測定すべきであるとの事でした。

 

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お腹が痛い。腹痛。右下腹部痛。みぞおちが痛い。虫垂炎のエコー画像。腹部エコー。

超音波診断装置の急速な進歩により、最近は『虫垂炎疑い』でのエコー検査が普通に依頼されるようになってます。

でも、いくら装置が優れていても、ふくよかな(控え目)な人では描出に苦戦したり、診断に必要な画像が得られなかったりします。(´。・д人)シクシク…

圧痛がひどい人もプローブが当てにくいため回盲部との距離が遠くなり、Drの期待に沿えないこともありますよね💦

 

2014年以降『虫垂には免疫に重要な役割がある。』ということで、それまでさっさと摘出されていた虫垂は『できれば温存』という方向へと変化していきました。

カタル性虫垂炎などは保存的治療へ…と。切除の回避が検討されるようになってきました。

手術適応については、施設によって異なるとおもいますが

  • 腹膜刺激症状が強い
  • 虫垂の短径が10mm以上ある
  • 糞石が確認される
  • 穿孔や周囲膿瘍が確認される

などがあげられます。

 

虫垂炎の再発率は、糞石のない場合26%ほど、糞石がある場合では72%ほど

との事で、穿孔の危険性も高まるため切除といった方向になってきます。

 

虫垂壁筋層の壊死を伴う、壊死性虫垂炎も穿孔の危険性があり、穿孔性虫垂炎とともに緊急手術の適応となります。

 

複雑性虫垂炎では発熱、CRPの上昇、虫垂周囲の液体貯留などの評価で緊急手術となるため、周囲の液体貯留の有無の記載を忘れずに。

女性の場合、ダグラス窩に生理的腹水が認められることがあり、判断に迷うかもしれません💦

 

では今回の画像です⇩

 

腹部エコー虫垂腫大

 

 

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今回、虫垂の摘出はされず経過観察となりました。その後は炎症もおさまり数か月が経っています。憩室炎からの炎症の波及なども考えられます。

 

【虫垂は腸内細菌のバランスを保つ】

虫垂のリンパ組織は大腸に動員されるIgA陽性細胞を生産する場で、腸内細菌叢のバランスの維持に極めて重要な抗体と判明し虫垂が無くなると大腸の腸内細菌叢のバランスが崩れてしまうと言われています。

腸内にはおよそ300種類の腸内細菌が100兆個以上いると言われて、互いにバランスを取りながら、腸内の抵抗力を高めたり、消化吸収を助けるなどの役割を果たしてくれています。虫垂のリンパ組織はバランスを崩そうとしている細菌を察知し白血球を使って攻撃を行います。

虫垂は腸内の免疫機能の維持に重要な役割をはたすとともに、食中毒の防止や潰瘍性大腸炎クローン病の発症抑制などにもできるだけ温存するほうが望ましいと言われてるそうです。

 

 

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腹部エコー。膵臓のエコー。慢性膵炎のエコー画像。食欲低下。下痢。

年末年始からのコロナ…ようやく落ち着いてきました……(o_ _)oパタッ

5類に移行後は『病院に入院したら、もれなくコロナに罹る』みたいな事にならなければいいですが💦

 

さて、お久しぶりの今回は腹部エコー。慢性膵炎のエコー画像になります。

 

特徴的な画像所見は🐥⸒⸒

膵管内の結石、膵全体に分布するびまん性の石灰化、蛋白栓と思われる高エコー。

膵管の不整な拡張、膵の明らかな変形(凹凸不整)などになります。

 

膵石。慢性膵炎のエコー画像。

 

 

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細身の方だったので、膵の位置も体表に近く描出しやすかったです。肝臓は肝硬変がありました。膵実質のエコーレベルは低く、膵石が多数見られました。

残業も減ってきたので、また記事の更新をがんばります(ง •̀_•́)ง🔥デハマタ!!

 

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エコーは推理だ! 腹部エコー画像から診断に至る思考のプロセス | 畠 二郎 |本 | 通販 | Amazon

 

 

 

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【慢性膵炎】Chronic pancreatitis

膵臓への炎症の繰り返しにより、膵臓の線維化と膵管狭窄を伴う永続的な形質障害、ホルモン分泌の減衰が生じる状態。

初期症状は繰り返す上腹部痛発作で、進行し回復できない状態になると痛みはなくなり膵性糖尿病や、体重減少、脂肪便などの症状を呈する。

アルコール性慢性膵炎と、非アルコール性慢性膵炎に分類され、病期は代償期、移行期、非代償期に分けられる。

 

代償期は急性膵炎の繰り返しから上腹部痛、心窩部痛、背部の断続的な鈍い痛みなどを数か月毎に繰り返す。正常な細胞が破壊され、組織の線維化、膵管の変形・狭窄・萎縮が徐々に進行する。

7~8年たつと移行期に移り、症状が軽くなる。

非代償期になると、組織の線維化、結石により状態が悪化し、膵機能が回復不能な状態のため症状が軽減する。

非代償期には、食欲低下。下痢、栄養吸収機能の低下、膵性糖尿病による体重減少など膵機能不全に伴う症状がでてくる。下痢便は脂肪便と呼ばれ、消化酵素の分泌低下による脂肪やタンパク質の消化吸収不良が原因。脂肪の吸収不良から脂溶性ビタミンA・D・E・Kの欠乏症にもつながる。

無症状性の慢性膵炎の報告もある。

 

 

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