らぴゅたった

解像度が低いエコー機械でも…

腰痛。腹痛。尿管腫瘍のエコー画像。水腎症を見かけたら。

自宅待機の期間、休日はシフォンケーキやパンを作って過ごしました🍰🌸(´>ω<`)

運送業の方や医療関係の方は逆に忙しい毎日を送られていますね💦

うちの病院は通常の患者さんが減って静かですが、病棟があるので検査はまぁまぁ出てます。

 

今回は"右側腹部痛"での検査依頼で、83歳男性の所見です。

 側腹部痛で水腎症を見かけたら、もう尿路結石を疑っちゃいます💦

結石を見つける事は頑張りたいので、今回も尿管を追っていきました。

 


右尿管腫瘍1

水腎症があって、連続する尿管は体表に近いところに描出されます。急に途切れて尿管内にやや不明瞭な充実性病変が…

水腎症の主な原因として、正常・尿路結石・尿路内腫瘍・前立腺疾患・先天奇形・機能性・尿管の圧迫や浸潤などがあります。

  

 リニアプローブで確認 

こういう時は部屋が暗くないと画像所見として捉えにくいですね💦

ポータブルじゃなくてよかったw


右尿管腫瘍2

 

エコー所見として

右腎に中等度の水腎症を認めます。腎周囲の組織の混濁が見られ炎症を考えます。

尿管は径8㎜ほどに拡張し、腸骨動脈との交叉部手前で内部に径8㎜の淡い高エコーを認めます。結石のエコーレベルに比べはるかに低く尿管内腫瘤を疑います。他検査で精査をお願いします。

と記入しました。

 

CTの結果は右水腎症。水尿管症。右尿管上部の拡張。高吸収の腫瘤疑い。結石の可能性。壁肥厚。周囲の炎症。と記入してありました。

他院へ紹介し尿路腫瘍との診断でしたが、ご本人の希望で無治療経過観察となりました。その後約2年フォローし、増大が確認されました。

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右尿管腫瘍

腎盂・尿路癌

尿が腎臓で生成された後の通り道である腎盂あよび尿管内に発生する悪性腫瘍。

病理組織学的には90%以上が移行上皮癌で、膀胱がんと同様です。

腎盂尿管癌は、泌尿器科領域で見られる癌の中でも比較的稀で、膀胱癌と比較すると約10~20分の1程度です。男性にやや多く、50~70歳代に好発します。ほとんどが悪性で、良性腫瘍は少ないと報告されてます。

腎盂癌は尿管癌よりやや多く、尿管癌は尿管の下1/3(下部尿管)に多いと言われています。

膀胱癌同様に、発癌物質との接触が引き金になると考えられていて、喫煙・染料・塗料(ベンジン)・化学薬品・鎮痛剤(フェナセチン)・慢性炎症(尿路結石など)・抗がん剤(シクロホスファミド)などが危険因子です。

初期症状は血尿で、腫瘍の増大や出血による尿管の閉塞で水腎症が起こります。

その際、病側の腰背部痛・側腹部痛を伴います。

無症状でも、健診などで異常を指摘され、精密検査で発見されることもあります。

 

移行上皮癌の特徴は、尿路に同時に多発することや、後で再発することです。

腎盂尿管癌の治療後には30~40%で膀胱癌の発生があるそうです。両側に腎盂尿管癌が発生することは稀です。

移行上皮癌の異型度はGrade1・2・3と3段階に分類されます。

1:異型度が低くあまり進行しないタイプ

3:異型度が強く早期に進行し転移を起こしやすいタイプ

 

表在癌の予後は良好で、5年生存率は90%以上。ただし術後に30~40%程度、膀胱癌の再発が見られます。

進行癌では、腎盂・尿管の壁が薄いため、癌の壁外への浸潤が起こりやすく、転移の可能性も強くなります。このため同じ移行上皮癌でも膀胱癌に比べ予後は不良です。