らぴゅたった

解像度が低いエコー機械でも…

胃が痛い。お腹が痛い。アニサキス。腹部エコー。小腸の浮腫。腹水。

梅の花があちこちで咲いていて気分は春なんですけどね…めっちゃ寒いですよね🌷✻*˸ꕤ*˸*⋆。✻*˸ꕤ*˸*⋆。✻*˸ꕤ*˸*⋆。

もうすぐ暖かくなると思ってワクワクしてます🌸

花粉症のかたにとっては辛い時期でもありますね💦

 

今回は寄生虫のお話。

胃に強烈な痛みをあたえるアニサキスについて。

魚介類に寄生する、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいの、白色の少し太い糸のような線虫です。

寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動することが知られています。

アニサキス幼虫は、中間宿主であるサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどを生食することで、人体に消化管アニサキス症をもたらします。

消化管幼虫移行症で、感染源はサバが最も多いと言われています。

 

 

 

人への寄生部位

寄生部位といっても、人の体のなかでは生きていけませんので10日ほどで成虫は死滅してしまいますが。。。

 

寄生部位は食道から直腸まで全消化管になります。

 

胃の罹患が圧倒的に多いそうです(93%)

アニサキス

原因食摂取後、数時間で上腹部痛、悪心嘔吐出現。

内視鏡で胃壁に侵入する虫体を確認、摘出。

 

小腸では回腸が多く、粘膜に刺入した幼虫は壁を貫通し、腹腔内で好酸球性肉芽腫を形成することもあるそうです。

 

小腸アニサキスは4~8%程度で

生食から発症までの時間は胃アニサキス症が約6~9 時間なのに対し、小腸アニサキス症は数日経過してから発症することが多いとされています。

 

アニサキス

臨床症状は,腹痛,嘔気,嘔吐,腹部膨満感などで、本疾患特有の症状はありません。 臨床経過は感作の状態により、緩和型あるいは劇症型のどちらをたどるか決定され、初感染の場合自覚症状はほとんどないと言われます。

感作のある場合はⅠ型アレルギーが関与する激しい症状を伴います。劇症型の本体は即時型過敏反応であり、抗原抗体反応で誘導されたchemical mediatorにより消化管平滑筋の激しい攣縮が発生し,激しい腹痛の原因となる。毛細血管の透過性と 好中球,好酸球の浸潤により局所に蜂窩織炎を合併することもあるそうです💦

 

 

 

日本海と太平洋でマサバの寄生種が大きく異なることがDNA解析によって判明していて、太平洋側で大半を占めるsimplex種(アニサキス症の原因3種の1つ)が、日本海側(とくに南部)ではほとんど見られないそうで、日本海側で多いpegreffii種は発症リスクが低い(simplex種の100分の1未満)ため九州北部でサバの刺身など、生食でサバを食べる習慣が根付いてるそうです。

アニサキスもあまり害のない種類があるんですね( ・ω・)フムフム

 

予防法

φ(・ω・`)メモメモ

海産魚介類の生食を避けること、あるいは加熱後に喫食すること(60℃で1分以上)が確実な感染予防の方法となります。また冷凍処理(-20℃,24時間以上)によりアニサキス幼虫は感染性を失うので、魚を冷凍して解凍後に生食することは感染予防に有効です。

・冷凍: (-20℃で24時間以上冷凍) ・加熱:(70℃以上、または60℃なら1分)

 

 

今回はまた久しぶりに🐣

小腸粘膜下のトウモロコシ様の浮腫性肥厚corn sign

に出会いました⇩

 

youtu.be

小腸アニサキス

・発症前数日間に鮮魚を生食している

・腹部単純X 線撮影での小腸ループ像と鏡面像を認める

・腹部超 音波検査での腹水貯留を認める,

・腹水が多い割に, 全身状態が良好で腹部の理学的所見も軽度

・小腸粘膜下のトウモロコシ様の浮腫性肥厚corn sign

・内部に線状の構造物(アニサキス虫体)を確認する

など

小腸コーン状浮腫

 

 

 

 

アニサキスアレルギーによる蕁麻疹、アナフィラキシー

アニサキスアレルギーによる代表的な疾患は消化管アニサキス症で、魚介類摂取後、数時間~10数時間に悪心・嘔吐・強烈な腹痛などが発現➡

発生機序としては、アニサキスの刺入部での好酸球増多、発症患者におけるアニサキスIgE抗体の上昇などからⅠ型アレルギーの関与が疑われるようになり、

アレルギーによる蕁麻疹・アナフィラキシーは、いわゆる即時型アレルギーの機序で生じ、魚介類摂取直後に症状が発現するそうです。

消化管アニサキス症の場合は、魚介類摂取後、数時間~10数時間に発症し、遅延型の機序で発症となるそうです。

 

 

消化管アニサキス症が遅発性アレルギーの機序で発症するのは、アニサキスの分泌抗原であるAni s 1がその原因であるためで、Ani s 1の消化管粘膜内侵入には時間を要し、 臨床症状が遅延して発現するからだと考えられています。

分泌抗原が原因である場合、アニサキスアレルギーによる蕁麻疹・アナフィラキシーも遅発性に発現する可能性があり、

原因不明の蕁麻疹・アナフィラキシー症例に遭遇した場合には、魚類等の摂取の有無を半日以上前まで遡って問診し、摂取歴がある場合にはアニサキスや回虫に対する特異的IgEを測定すべきであるとの事でした。

 

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