お疲れ様です٩( 'ω' )و
今日はコロナ疑いの検体を2つ保健所に提出しました。少しずつ暖かくなってきてるので一旦終息されればいいですが( ^_^ ;)
これから先もコロナウイルスがいなくなるわけではないので、マスク、消毒、手洗いは欠かせませんね。皆さんの意識が高いので違う感染症も減りそうです。
今回は整形外科の大腿骨骨折にて術前心エコー🚑
と ついでに肝機能異常があるので腹部エコーも検査。での依頼🎬
ご高齢の細身の女性でした。
骨折部位は痛そうでしたが、腹部の痛みの主張はなかったです💦
腫大した胆嚢内にはデブリスと結石がみられ、胆嚢周囲には液体貯留を認めました。
動画が短いですね💦
拡大して観察すると、壁の一部で連続性が途切れ穿孔し同部位はデブリにより栓がしてありました。
なんとリアルタイムな…💧
周囲には漏れ出ているであろう胆汁様の液体貯留が見られました。
というわけで、整形の手術よりも先に外科へ。
胆嚢摘出手術となりました💦
小さな総合病院ですが、こういう時は便利です。整形外科のみの病院だとそもそも腹部の検査をしていないかも…
痩せてる人では胆嚢は表在近くに描出されることが多いので、高周波プローブでも描出するようにしています。意外に小さな腺筋腫症などが発見できます🐣
周囲への炎症の波及はどの程度か🍀液体貯留はないか🍀小腸にイレウス所見がないか🍀など胆嚢周囲の情報も記入します🐣
【急性胆嚢炎】
胆嚢が軽く炎症を起こしているもの:カタル性胆嚢炎
膿がたまり胆嚢が腫れてくる:化膿性胆嚢炎
重症化して胆嚢の一部が壊死したり穴が開く:壊疽性胆嚢炎
細菌の影響で胆嚢内にガスがたまる:気腫性胆嚢炎
胆嚢は肝臓の右下にある臓器で、肝臓で作られた胆汁という消化液を一時的にためて置く臓器です。胆汁は食事が刺激となり収縮し胆嚢管を通って十二指腸へ流れていきます。
急性胆嚢炎のほとんどは胆石が原因と言われています。(95%以上に胆石症を認める)
胆汁の通り道である胆嚢頸部や胆嚢管に胆石が詰まり、細菌に感染したり膵液が詰まったりして引き起こされます。
また、胆嚢捻転や奇形、血行障害、周囲臓器の炎症、腫瘍、寄生虫、膠原病、アレルギーなどが原因になることもあります。
症状は食後におこる右側腹部~肋骨周囲、みぞおちの痛みが特徴的で炎症が強くなるにつれて右肩や背中に痛みが広がっていき高熱・嘔吐・食欲不振を伴うことが多く、黄疸・肝機能障害も見られることがあります。
胆嚢穿孔の分類として用いられるNiemeier分類では、
タイプ1:胆嚢と他の臓器間の瘻孔が存在する慢性穿孔・・・40.6%
タイプ2:穿孔胆嚢が、腹腔内から癒着によって隔離された膿瘍に囲まれている亜急性の穿孔・・・46.2%
タイプ3:胆嚢周囲が癒着することなく遊離腹腔内への急性胆嚢穿孔・・・10.1%
~急性胆嚢炎の超音波所見~
腫大(長軸径8㎝以上。10㎝を超えれば全例・短軸径4㎝以上)
壁肥厚:4㎜以上
肥厚した壁内に低エコーのSonolucent layerが見られる(漿膜下浮腫)
胆嚢頚部嵌頓結石
胆泥・デブリ
急性胆嚢炎で壁の肥厚が著しい時は捻転を疑う
※バイローマ:biloma・胆汁瘤・胆汁漏
胆汁性仮性嚢胞。胆道系の破綻により胆汁が腹腔内に漏出し、限局性に被包化され、肝内外に嚢胞を形成する病態。
外傷または手術(肝切除やTAE)などにより胆道(胆嚢・胆管)の損傷をきたすか、胆嚢炎、胆管炎、胆道癌により胆道の破綻を来すことにより生じる。
炎症性変化や出血を伴う場合には内部エコーが見られる。
胆汁性仮性囊胞胆道系の破綻により胆汁が腹腔内に漏出(胆汁漏)し,限局性に被包化された結果として肝内外に囊胞を形成する病態である.