○○さん、お待たせしました、エコー室にお入りください🍀
と患者さんを検査室にご案内時から、検査側はいろんな情報を得ていますよね☺
15分ほどの密室で患者さんはDrには話してない情報を沢山話してくれる時がありますので、できるだけ話しやすい雰囲気を作ってるつもりです。頸動脈検査の時に話し続けられると困りますがwww
今回は神経質そうな雰囲気の方。
腋下のしこりの性状は?と検査依頼
患者さんは「この前も気になって検査してもらいました。でも何もないと言われました。だんだん大きくなってます。指でつまめるんですよ〜。」
そーなんですね💦見てみましょうね💦
リンパ節腫大?皮下腫瘤?副乳?など考えながら、腋下を乳腺のモードで検査しましたが、特に何も見当たらず。
患者さんは「両方にあって…」
もしかして脂肪なのかな笑??
何もないので、触ってもらっていいですか?。
むぎゅ っと患者さんは自分の脇の下をつかんで、「これです!前はこんなにつまめなっかったんです!」
( *˙-˙* ).......
体重が増えたりしましたか?
「昔に比べたら太ったような気もします」
夜も気になって寝れないそうなので、"脂肪ですよ"と一緒に画面を見て確認し納得してもらいました✨笑
脂肪腫ではなく左右に均等に存在する普通の皮下脂肪でした。
腋下の腫瘤には、粉瘤・おでき・リンパ節・脂肪腫・副乳などがあり、炎症があれば炎症性粉瘤・毛包炎などが考えられます。
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画像は副乳に発生した乳がんになります。
リンパ節転移?での依頼でしたが、リンパ節ではなく明らかに乳がんの所見だったので "副乳に発生した乳がん" 疑いで所見を提出しました。
病理結果は、免疫染色や臨床所見より、腋下の副乳に発生した浸潤性乳管癌が最も考えられます。と記載されていました。
副乳はみたことありましたが、まさか副乳にも癌が発生するとは…💦
でも同じ乳腺なのでないこともないか…(-ω-;)ウーン
副乳
乳房の正常な存在部位は両側前胸部ですが、脇の下や正常乳房の下内側に乳頭・乳輪・乳腺組織が存在することがあります。
乳頭だけが存在するもの:副乳頭(多乳頭症)
乳腺組織が存在するもの:副乳腺(多乳房症)
副乳の起源は、胎生6週ごろの腋下(脇の下)から恥骨上縁に向かって広がる表皮の堤状の肥厚である、乳腺堤あるいは乳腺にあり、その線上であれば副乳ができる可能性があります。
左右ともにある方、一側だけに見られる方もあり、男女ともに起こり得ます。
成人女性の1~6%に認められます。
副乳腺は正常乳腺同様にホルモン分泌に反応するため、女性では生理前の黄体期に副乳腺が腫れてきたり、痛みを伴ったりします。
妊娠授乳期では副乳腺も大きくなり、乳汁を産生するようになります。
副乳腺は基本的に正常乳腺と同様に、病気が生じなければ放置しておいて大丈夫です。
女性ホルモンの影響で痛みを生じることがありますが、多くは一時的なもので、消失していきます。
痛みが強い方はホルモン剤や漢方薬を処方されることもあります。
妊娠期には胎児への影響を考え時期が過ぎるのを待ちます。
授乳期の腫れと痛みは局所を冷却して改善します。
副乳にできる癌は稀で、乳がん全体の0.2~0.6%程度で、そのうち3分の2は脇の下にできます。通常の乳がんとほぼ同様、手術や放射線療法、化学療法(抗がん剤)、ホルモン療法が中心です。
脇の下にしこりがあった場合、乳腺症や、線維腺腫などの乳腺の良性腫瘍、リンパ節の病気(炎症・癌転移)、皮脂腺の病気などもあるので気になれば病院を受診してください。
検査する時は、副乳の存在を考えて、腋下の皮下の観察も忘れずに✨✨