らぴゅたった

解像度が低いエコー機械でも…

腹部エコー胆嚢。胆泥。絶食。胆嚢のエコー像。

菜の花、チューリップ、桜。

春がきましたね*1ワクワク

花見もここ数年と比較してにぎやかに開催されそうですね🌷🌸🌺🌻

チャンスを逃すとすぐ散ってしまいます。皆さんは桜の花ゆっくり見に行くことができましたでしょうか?

この記事書き終わる頃には散ってますかね……笑

 

今回は腹部エコー。胆嚢のエコー画像です。

胆嚢内の沈殿物を

胆泥 billarry sludge

石灰化乳胆汁

胆砂

sludge ball

デブリ debris

などと表記しますが、皆さんの施設では使い分けされてますでしょうか?

使いわけるの難しくないですか?私だけかもですが。。。(  ˙-˙  )

 

胆泥は胆嚢収縮が行われない時に、胆汁が濃縮し色素顆粒とコレステロール結晶などから沈殿物を形成し、これを胆泥といいます。

 

石灰化乳胆汁とは胆嚢内で大量に析出した炭酸カルシウムを含む胆汁のことで

・腹部単純X線の石灰化像が特徴的、立位で鏡面像を呈し、臥位にて形態が変わる。腹部超音波検査では臥位で鏡面像を呈し、体位変換により形態が変わる。

・成因には諸説ある。いずれも胆嚢管閉塞に起因している。胆嚢頸部の器質的閉塞を伴うものが95%で、その原因として結石嵌頓による閉塞が最も多い。胆嚢癌による閉塞例も報告されている。

・色調は乳白色を呈していることが多い

・硬度により、乳状液状、練乳状、糊状・練歯磨状(歯磨きのペースト状みたいなの)、白墨様結石の4型(Bergの分類)がもちいられる。

胆嚢管嵌頓結石が総胆管へ移行すると、硬度が低い石灰化乳胆汁は総胆管へ流出して閉塞性黄疸をきたすことがある。

という感じで、ただの沈殿物で終わらせてはダメそうです。。。

 

デブリというのは英単語で、元はフランス語からきています。

意味は『破片』や『残骸』、『堆積物』などです。

医療用語としては『剥離物』や『壊死組織』という意味で使われます。

デブリエコー(debris echo)は液体の中に現れる膿汁、胆砂、沈殿物などに由来するエコーのことで、腹部超音波検査では、胆嚢疾患の際に最もよく認められる。胆嚢に炎症や腫瘍など病的状態が生じると膿汁、胆砂、フィブリン塊、血塊、壊死物質などに由来する不均一な高エコーが出現しdebris echoまたはsludge echoと呼ばれる。

debris echoは音響陰影を伴うことはほとんどなく細かい高エコースポットが胆嚢内腔に充満・浮遊するタイプと腫瘤状に塊を形成するタイプがある。

腫瘤状胆泥は胆嚢内でゲル状に凝集した胆泥が球状・分葉状を呈し、胆嚢内腔に隆起像を呈するために腫瘍と間違えやすいが、探触子で体表から振動を加えたり、体位変換することで形状が変化したり移動することなどで鑑別できる。

debris echoは急性胆嚢炎で最もよく出現し、臨床経過に一致して経時的に変化する。

このほか、慢性胆嚢炎、胆石症、胆嚢癌、閉塞性黄疸(下部胆道閉塞)、長期間の絶食(中心静脈栄養時など)においても観察される。

という感じなので、ただの沈殿物と記載すると炎症の度合いが伝わらないですかね。

 

今回は胆嚢内の沈殿物を観察しました。

底部は腺筋腫症のような画像です。

体位変換で沈殿物に変化が見られましたが、なかなか時間がかかりました💦

胆嚢のエコー画像

 

youtu.be

胆嚢炎の所見はないので、腫瘍と鑑別しないとです_φ(・_・、胆嚢壁が線として見えます。粘膜上皮の不整がないか、粘膜下脂肪層の途切れはないかなど観察です👀✨でも体位変換で動いたので胆嚢内の沈殿物としました。

 

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