桜が満開で、散る花びらを見ると爽やかな気分になります🌸‹‹\( ˙▿˙ )/››‹‹\( ˙▿˙ )/››♡
今回は右頸部痛。耳鼻科より、「甲状腺腫大疑い」で超音波依頼の症例です。
頸部内視鏡検査では著変なし。
昨日より、嚥下痛があるとの事💦
通常食道は左甲状腺を観察時に見えますが、今回は右甲状腺下極に接するように腸管構造が描出されました。
甲状腺には特に異常なく、腫大は見られません。
甲状腺に接しているので甲状腺腫瘤としないように、壁の性状や食道との連続性を観察していきます。
ここで甲状腺腫瘤としてしまうと、穿刺細胞診など行われてしまうかもなので注意です⚠️(*´>д<)
症例を知ってさえいれば間違えなくて済むと思います。知識は大切🍀(*ᵕᴗᵕ)ウンウン
食道憩室は発生部位により、咽頭食道憩室、中部食道憩室、横隔膜上憩室があります。
咽頭食道憩室は稀な疾患で、発生部位より Zenker憩室・Killian-Jamieson憩室・Laimer憩室の3つに分類される
Zenker憩室が最も多い(全消化管憩室の0.01~0.11%)
Zenker憩室:下咽頭収縮筋の下方でかつ、輪状咽頭筋の上方から発生する
Killian-Jamieson憩室:輪状咽頭筋の下方から発生し、食道の前側方に存在する
症状がないことが多く、憩室が大きくなると炎症を起こしたり、嚥下痛、嚥下困難、食物の停滞感などが出てきます。口臭の原因にもなるそうです💦
(食道裂孔ヘルニアは横隔膜の食道裂孔を通して胃の一部が縦隔内に入り込む病態なので腹部領域ですかね💦)
✨食道憩室の分類✨
・発生原因
食道壁の弱い部位に内圧が加わり発生する内圧出性憩室と食道壁の周囲組織の炎症・癒着・瘢痕性収縮等により壁が脆弱になり生じる牽引性憩室があります。
・発生部位
咽頭食道憩室・・・10%
中部食道憩室・・・70~80%
横隔膜上憩室・・・10%
・組織学的所見
真性憩室:粘膜・筋層・しょう膜のすべてが突出する
仮性憩室:筋層が欠損して、粘膜としょう膜が突出する
あとはMDLと胃カメラの検査に🐥。
治療は症状がなければ一般にそのままで、治療の必要はありません。
症状があって困るときは手術での摘出となります。
通常、左甲状腺を観察すると食道も一緒に描出されることが多いので、左側の動画もありましたので追加します😊頸動脈検査時に発見しました。
患者さんに協力してもらい、つばを飲み込んでもらったりして観察しました。
この方は自覚症状もなく経過観察されています。
気になったので自分のも見てみましたが、私にはなかったですw