経胸壁心エコー 基本断面
胸骨左縁大動脈弁レベル短軸断面像
無冠尖:NCC
右冠尖:RCC
左冠尖:LCC
大動脈弁の合わせ目が真ん中になるように描出する。
弁輪部の形状は均一か確認する(高安病やマルファン症候群はないか)
3~4時方向には左冠動脈主幹部、10時方向には右冠動脈が見えるときがある
乳頭筋レベル短軸断面像
左室長軸を綺麗に描出し、時計方向に90℃回転させると綺麗な形の短軸像になります。
斜めに描出していると縦に伸びたような短軸断面になります。
左室壁のエコー輝度の上昇はないか?動きが悪い部位はないか?
収縮期の壁の厚みの変化は?
右室の形状は?心室中隔の扁平化がないか?
①
大動脈の輪切りに近いので、ややプローブを足側に傾けて弁輪部を描出する
弁輪部は均一に外側にやや膨れたように描出され、中心に大動脈弁の合わせ目が見えるようになる。
②
OK
③
心房中隔の観察
卵円孔開存や心房中隔欠損によるシャント血流がないか確認
心房中隔瘤が見られないか?➡脳梗塞のリスクファクター
④
OK
左室が横に広がる時・・・
右心系からの負荷が考えられる。
心室中隔の扁平化の程度を評価する。
【心房中隔瘤】
卵円窩を中心とした心房中隔の中央付近に認められることが多く、心房間圧格差が正常な症例では、収縮早期には左房側へ、拡張早期には右房側へ突出する。心周期による形状変化が見られないこともある。
正常構造物(normal variant)で明確な基準はなく、施設によって異なるようですが、脳梗塞の危険因子ともいわれています。
心エコーで観察すべきポイントは、瘤内の血栓形成・シャントの有無を検索すること。
✨先生からの補足✨
長軸が水平でなければ、正確な短軸は描出できない。短軸でAo位、MV位、乳頭筋位を出そうと思えば、目的位で水平な長軸を心掛ける。
乳頭筋位短軸で右室の短軸を見た時、右室が三日月形ならば、右心負荷はない。負荷が大きくなるにつれ、半月〜楕円になっていく。
壁厚、エコー輝度にも注意。
右心負荷が急激に大きくなれば、左室は扁平化する。しかし、右心負荷があっても扁平化しない場合もある。急性に負荷があれば扁平化するが、慢性では、扁平化しない場合がある。
拡張時扁平なら容量負荷、収縮期にも扁平化しているならば、圧負荷があると考える。慢性では扁平化しない場合が結構あるよ。
心囊液が貯留している場合、Ao短軸で
右房壁が心房拡張時に虚脱する事がある。右房や、左房、右室等が虚脱しているなら、その心囊液は急速に貯留したと考えられる。従って、心囊液がある場合はそれらの虚脱の有無を記載する必要がある。
写真の提出ありがとうございました🍀
次回は心尖部四腔断面の画像になります。8月4日までに提出よろしくお願いします(•ᵕᴗᵕ•)
勉強会で使用していた教科書はこちら⇩
第2版の画像がのってましたが、第3版があります。
[http://心臓超音波テキスト 第3版]
超音波検査(エコー検査) - らぴゅたった (rapyutatta.me)