11月10日(水)21時~
肺動脈弁
大動脈弁と同様に半月弁で3つの弁尖からなります🍀
経胸壁心エコーで、いつもチラッと見えてるのは左尖です🍀
という事で、今日は肺動脈弁逆流速波形の計測についてです🍀よろしくお願いします(๑•̀ •́)و✧
肺動脈弁逆流
健常者でもかなりの頻度で見られる。
ほとんどが二次性(僧房弁膜症・左心不全・肺性心など)弁に異常はなく弁輪拡大によるもの。
一般的には三尖が接合する中央部に見られるが、偏心性に大動脈に寄った場所から生じることもある。拡張期のみに見られる。
肺動脈弁自体に異常があるものとして、感染性心内膜炎・肺動脈弁狭窄症・ファロー四徴症術後・リウマチ性などが原因となる。
肺動脈弁逆流速波形
CWのボタンを押す🐣
肺動脈弁逆流にあてる🐣
肺動脈弁逆流の連続波ドプラ波形を得る🐣
PR流速波形の拡張早期の流速は平均肺動脈圧を反映し、
拡張末期の流速は肺動脈楔入圧(左室拡張末期圧)を反映する。
①
PRのジェット方向とCWのラインが平行になってないので平行になるようにする。
②
OK
③
OK
④
OK
⑤
OK
肺動脈弁逆流速波形より
①最大血流速度(左側の上)を計測して、推定右房圧を加え、平均肺動脈圧を推定。
23㎜Hgより高いと肺高血圧症(PH:Pulmonary Hypertension)。
20㎜Hg以上で心不全になる人がいるので20~25㎜Hgをグレーゾーンに。
※参考値(正常値)平均肺動脈圧:10~20㎜Hg
②拡張末期肺動脈逆流速度(右側の上)を計測して、推定右房圧を加え、拡張期肺動脈圧≒左室拡張末期圧 を推定。
15㎜Hgより高いと左室拡張末期圧が上昇している。
➡前負荷がかかっている。拡張不全がある(拡張能が低下している):E/e´の上昇
10~15㎜Hgはグレーゾーン。
※参考値(正常値)左室拡張末期圧:5~12㎜Hg
なので15㎜Hgなら、推定右房圧をプラスしなくても上昇していることになります。
左室拡張末期圧
≒平均左房圧【僧帽弁狭窄がなければ】
≒肺動脈楔入圧(せつにゅうあつ)
≒肺動脈拡張末期圧【肺血管抵抗が低くければ】
注)波形の拡張末期(②)近くでノッチ(凹み)を形成することがあるのでノッチ後のピークを計測する。
ノッチ(凹み)は右房収縮での右房圧上昇によるもので、肺高血圧症や心房細動では消失する。ノッチ(凹み)が見られれば有意な肺高血圧症はないと判断される。
🍀先生からの補足🍀
左室拡張末期圧について。
ARがあれば、ARドップラー波形の右肩の値を血圧の下の値から引いたものが真の意味のEDP(end diastolic pressure左室拡張末期圧)になる。
常に違う方法でもそのデータは正しいのか?を気にして計測するように。
🍀🍀🍀🍀🍀🍀
次回は左室流出路速波形から1回拍出量(SV)を測定する。です🍀
よろしくお願いします(•ᵕᴗᵕ•)
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