肝臓に腫瘤が📝
って言われると一気に不安になりますよね💦
検査側にとっても、患者さんの今後の検査や診断が決まってくるので、しっかりと画像所見として捉えていきたいです✨
肝血管腫は良性腫瘍のなかで、最も頻度が高いのでよく見かける腫瘤です🐣
超音波画像の所見も色々あり、見え方も大きさなどで違うので覚えにくいですよね🐣
私的には、形状が~内部が~後方が~。など一つずつ見たり考えたりするのが苦手で、勉強会に参加した時に所見を口頭で伝えることができなくて「えっと…えっと…」と血管腫とわかってはいるけど答えられなかったですw
正常肝を背景に、形状不整なペラペラした高エコー腫瘤があれが血管腫。
くらいな感じにしか思ってなかったです💦笑
ペラペラってなかなか伝わりにくいですよねw
でも、肝細胞癌や転移性肝腫瘍はモリモリしてる感じなので、私の中での大きな違いです笑
肝臓にびまん性疾患のない方にも たまに 肝細胞癌ができてたりするんで 一概には言えませんが、肝臓が綺麗なら血管腫の可能性の方が高いですよね。HCVが陽性なら肝細胞癌の可能性は高くなるので、CTなどの検査をお願いしています。
エコーで診断に困ったら他の検査にすぐお願いしています🍀笑
今回は40代の女性。採血では肝機能に異常なく腹部エコーをして初めて肝臓の腫瘤が発見されました。
綺麗な背景肝に形状不整な高エコー腫瘤を認めます。
後方エコーは増強しています。
辺縁高エコー帯が何となく…
内部には低エコーの部位が見られます。この低エコーな部位は拡大してじっくり観察するとジリジリと蠢(うごめく)きます。糸ミミズサインって可愛い言い方も聞きます。
➝腫瘤内部は無数の血洞で、血液のpoolingがありスペックルの揺らぎのために見られる
【肝血管腫】
肝の良性腫瘍で小さいものは無症状
エコー所見
・輪郭は凹凸不正
・辺縁高エコー帯 marginal strong echo
・chameleon sign:体位変換により腫瘤内部のエコーレベルやパターンが変化
・disappering sign:プローブでの圧迫時に内部エコーが変化し不明瞭となる
・wax and wane sign :経時的に腫瘤の内部エコーが変化
なんか似たような表現でいろんなサインの名称がついててわかりにくいですよねw
正常肝を背景に肝の辺縁に多い(突出はしない)印象です。
肝細胞癌との違いは、辺縁低エコー帯や外側陰影がないことです 。
血管腫は高エコーに描出されることが多いですが、上記や脂肪肝背景で様々なエコー所見に変わります🐣。
違う血管腫の動画です⇩
血管腫も見えますが、ちょうど横隔膜に接していてアーチファクトの一つである鏡面反射(ミラー効果・ミラーイメージ)が見られます。
体内に強い反射体(今回は横隔膜)が存在する時に、それを鏡のようにして前後に上下逆の画像が存在して見える現象です。
超音波のビームの進行方向に対して強い反射体が斜めに横切る部位で発生しやすいです。