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解像度が低いエコー機械でも…

腹部エコー。肝の腫瘤性病変。肝細胞癌のエコー画像。HCC。TAE。

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今回は腹部エコー。肝臓の腫瘤性病変。肝細胞癌HCC)のエコー画像です。

以前TAEを施行されてたようで、フォローでの検査依頼でした。

動画の前にTAEとはなんぞや?を調べてみました🐤

 

TAE(動脈塞栓術)transcatheter arterial embolization

腫瘍の栄養血管に塞栓物質を流し込み、血流を遮断して腫瘍を虚血状態にし壊死させる治療法になります。

肝細胞癌子宮筋腫などの疾患に用いられる治療法で、全身麻酔を必要とせず、2時間程度で終わります。

血流を止めるために用いられる動脈塞栓剤は2週間ほどで溶けて消失し、該当血管は正常な状態に戻ります。

 

肝細胞癌への適応

 

・腫瘍径3㎝以上が2~3個。3㎝以下が3個以上の肝細胞癌

・手術、経皮的局所療法の適応でない肝細胞癌

・門脈本幹に閉塞がない。

・著明な腫瘤内シャントがみられない、切除不能かつ穿刺局所療法の対象外とされた多血性肝細胞癌

 

に適応となるそうです。

 

禁忌

・門脈本幹の閉塞を有する:正常な肝は主に門脈から栄養を受けているため、動脈を塞栓しても障害されないが、門脈自体に閉塞があると栄養が遮断されてしまうため。

・高度の肝機能障害を有する。

・肝硬変(非代償性肝硬変)を有する。

・高齢者、Performance Statusが3以上。

 

肝臓は門脈と肝動脈の2つの血管から血液が供給されています。

肝細胞癌は主に肝動脈から栄養が供給されているため、足の付け根の動脈からカテーテルを挿入し、肝動脈まですすめ肝細胞癌を栄養する肝動脈に塞栓物質を流し込みます。

癌細胞の兵糧攻めです🍚

同時に抗がん剤を流し込む治療をTACE(テイスやテース)といいます。

 

ではエコー画像になります。

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以前TAEを施行した部位はどこなのか不明でしたが、肝硬変を背景に3つの連なるHCCを認めます。大きな腫瘤は周囲に低エコー帯を認め、内部はモザイクパターンを呈しています。典型的なエコー所見かな〜と思います。肝管の拡張も認めます。離れたところにも高エコーの腫瘤が認められます。

 

転移性肝腫瘍も腫瘤が大きくなると外周に低エコー帯が認められることが多くなると言われています。肝細胞癌で見られる低エコー帯は組織学的には線維性の被膜に相当しますが、転移性肝腫瘍で認められるものは明らかな線維性の被膜構造は存在せず、腫瘍に圧排された肝実質と一部は腫瘍辺縁部を見ているそうです。

 

肝細胞癌のエコー画像

 

 

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