秋ですね(っ'ω')╮=͟͟͞͞🍠
朝夕寒くなり、彼岸花も列をなして咲き、地元では夜ライトアップされていました(*´∀`*)
今朝は半袖で出勤してしまい寒かったです(。>ω<。)
さて今回は🍀
「右下腹部に嚢胞があるんですけど、これ何ですかね~??」と聞かれた症例です。
静止画でみると右下腹部嚢胞。女性だと卵巣嚢腫かな??とか考えちゃいそう。。
卵巣だったら、もっと深い位置にある気もします。
ちなみに、80代、男性です。
写真にあるように浅い位置にあり、小腸の間にある印象でした。
いや写真だけ見てわかるのすごいですよね。。。
動画撮ってくれてました⇩
どこ由来でしょ。。。
悩む所見に出会ったとき、今は動画に残せるから便利ですよね☺
動画を撮るとき、腹部エコーでは自分の感覚よりもゆっくりとプローブを動かして撮影することが大切です。
その所見が何であるかを理解してない人が撮影すると、撮り足りない部分が多くありますので、他の人に見てもらいたい時などは、拡大してみたりドプラをかけてみたり、より沢山の情報を残すように心がけると、後で確認してもらいやすくなります。
確認した時の動画です⇩
虫垂の描出で回盲部~虫垂根部~先端までを描出しています。
嚢胞は虫垂の先端に位置してます。
拡大してみると、嚢胞内にはモヤモヤしてる部分があることがわかります。
コロナの影響で勉強会が少ないので 知識がなかなか増えないのが最近の悩み(´・_・` )💦寒くなってきましたから体調管理に気を付けて過ごしてください~*˙︶˙*)ノ♡デワデワ
【虫垂粘液嚢腫・虫垂粘液産生腫瘍】
頻度は虫垂切除例の0.08~4.1%と言われていて比較的稀な疾患です。
最近は健康診断などで偶然発見される方も増えてきてるそうです。
虫垂内腔に粘液が貯留し、虫垂の一部または全体が嚢胞状に拡張した病態で、虫垂は壁が弱く、破裂すると腹膜偽粘液腫を来す可能性があり手術適応と言われています。
・虫垂の閉塞、狭窄
・閉塞内腔の持続的粘液産生
・内腔の無菌的環境保持
の3要素。
旧規約までの大腸癌取り扱い規約では、虫垂粘液腺腫と粘液嚢胞腺癌に分類されていましたが、WHO分類では虫垂粘液産生腫瘍はすべて悪性腫瘍として取り扱い、明らかな悪性腫瘍を伴うもの(mucinous adenocarcinoma:MACA)と、それ以外(Low-grade appendiceal mucinous neoplasm 低異型度虫垂粘液性腫瘍:LAMN)に分類されています。
(LAMN:粘液産生の多い胞体を有し、異型度の低い一層の円柱上皮細胞からなる腫瘍を指します。腺腫と類似して増殖は穏やか。)
初期症状は、右下腹部痛・腫瘤の触知 などですが無症状なことも多い。
【腹膜偽粘液腫】
年間100万人に1~2人の頻度で発生するそうです。
腹腔内臓器にできた粘液産生腫瘍が増大して、壁を突き破り、腹腔内に広範囲にゼラチン様物質が貯留した状態です。90%以上は虫垂腫瘍が原因となりますが、卵巣や大腸、尿膜管や膵臓からの発生もみられます。臨床的に悪性の経過をたどることが知られています。
症状は、食欲不振・悪心嘔吐・腹部膨満。
腹腔内を腫瘍が圧迫することにより腸閉塞・腸管麻痺・腸管皮膚瘻の形成。
肺や脳、肝臓やリンパ節への転移はほとんどない。
血流が乏しいため抗がん剤が到達しにくく、全身化学療法はほとんど無効と考えられているそうです。
腹膜切除術による完全切除が予後を改善させる唯一の方法と考えられているそうです。
(追記)
その後を撮ってくれてました。⇩