大腸の憩室って成人はほぼ全員あると思ってましたが、4~6人に1人くらいしかないそうですね💦
大腸の憩室は壁にできる袋状の突出の事で、通常1㎝ほどの大きさです。炎症がないとエコーで描出する時にわかりにくい印象です。
大腸には細かな血管が壁を貫くように走行していて、血管貫通部は圧力に弱く、腸管内圧が高くなるとその部位が外に膨らみ憩室ができるそうです。
食生活の欧米化や食物繊維の摂取不足で糞便排出が困難。または加齢による大腸の衰え。体質。遺伝。などでおこると言われています。
通常は無症状で、憩室部からの出血や細菌感染で急性疾病の合併につながります。
アメリカでは60歳以上の約50%・80歳以上のほぼ全員に大腸憩室が見られるそうです。
症状は下腹部の痛みや下痢・便秘、発熱で
右下腹部に憩室炎が起こった時は、虫垂炎と間違えない様にしっかり画像所見を残していきたいです。
悪化すると憩室が破綻し腹膜炎や大量出血が起こるので怖いですね💦
憩室は大腸の描出時にポコポコと大腸からはみ出した感じで見えます⇩
この方、虚血性大腸炎で憩室がすごく目立ってたのでわかりやすく、憩室内の糞石が高エコーとして描出されてます。
けっこうポコポコと沢山ありますよね。
次は憩室炎の動画です⇩
大腸に強い浮腫と憩室内に大きな糞石が見られます。
コンベックスで描出しても、炎症の部位は光り輝いて(高エコーに)見えるので。憩室炎が「ここだよー。ここがいたいよー。」って教えてくれてる感じです(変な表現でごめんなさい)。( ˙-˙ )
拡大⇩
初期診療時には、膿瘍・穿孔・腹膜炎などの評価を行います🐣
これはまた別の方の動画です⇩周囲の炎症所見がつよいです💦
右下腹部にあった憩室炎なので、本人は虫垂炎かも!って来院されてまいた。
日本では50歳未満の方の憩室保有者の約75%が右側結腸に認められ、加齢とともに左側結腸への割合が増加する。
肥満は大腸憩室出血のリスクが増加する。
左側結腸憩室炎の方が合併症を伴いやすく、重症化しやすい。
穿孔・膿瘍を伴わない大腸憩室炎は抗菌薬投与、腸管安静で経過観察。
穿孔・膿瘍を伴うもので腹膜炎が限局している場合には保存的加療を行う。
膿瘍が5㎝を超える場合には超音波下にてドレナージ可能か検討する。
最後、大腸癌の穿孔からの膿瘍形成です⇩
下降結腸にエコーレベルの低い壁肥厚を認め、同部位に小さな穿孔が見られ連続して膿瘍を形成しています。最初は大きな憩室内の膿瘍かと思っちゃいました💦
何かを発見した時は、そのまた1歩深く追求&探索です ✨ではでは✨*˙︶˙*)ノ❤