らぴゅたった

解像度が低いエコー機械でも…

体がだるい。発熱。悪性リンパ腫。肝転移。脾臓のML

田舎の病院なので、ご近所のおじいちゃん、おばあちゃんが朝早くから来院されて受付で楽しそうにお喋りされてます🍵。

「そういえば、最近あの人こないねぇ!大丈夫なんやろうか?具合悪いんやか?」

という突っ込みどころ満載の可愛い会話も最近コロナのおかげで聞けてませんw

 

毎月病院に行ってるから大丈夫。と定期受診されてる人からたまに耳にしますが何科にかかってるかにもよります🍀

 

今回は 糖尿病で毎月通院されている80代男性

倦怠感が数カ月続いていたようで、主治医に相談するも"所見に乏しい"との事で数ケ月様子見…別の医師に相談したところエコー検査を受けることになりました。

 


ML1

肝内に低エコーに腫瘤をいくつか認めます

後方エコーは増強。形状不整。

胸水も見られます。動画にはないですが血流もしっかり確認でき膿瘍ではなさそうです。なんだろう??とずっと見ててもわからないので、他の臓器へ。。。


ML2

 脾臓~大動脈周囲の動画です。

脾臓は ごつごつ。。なんかクロワッサンみたいな形に。

左腎嚢胞も描出されてます。

自分では何かわからなかったので、画像診断医の先生を呼んで一緒に見てもらいました。

「ML???かなぁ」

オオォォォ(゚ロ゚*)(゚ロ゚*)

それを聞いて腹部大動脈の周囲を観察すると、ごつごつごつごつ。とリンパ節腫大が見られました。

腹部全体を観察してからその所見は何か?と考えるのが近道なのかな。と思えた一例でした。

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ML

悪性リンパ腫(malignant lymphoma)】 

悪性リンパ腫は血液細胞に由来する癌の一つで、白血球の一種であるりんぱリンパ球が癌化した病気です。主にリンパ節(頸部、腋下、鼠径)・脾臓扁桃腺・眼窩などのリンパ組織に発生しますが、それ以外にも多く発生します。体のあらゆる臓器に発生する可能性があり、発生した部位により症状が異なります。

正確な診断・治療を行うことで根治させる可能性のある疾患です。

 

エコー所見は極端なエコーレベルの低下が見られるので、ゲインを上げ内部を評価し、カラードプラで血流を確認します。嚢胞かな?とすぐ判断せずにカラードプラで確認することが大切です。後方エコーは増強します。リンパ節門は転移性のものに比べ保たれているので、カラードプラの見え方も違ってきます。

 

動画の最後のほうに、大動脈周囲のリンパ節腫大が描出されてます🐣floating aorta signと言われる、脊椎から離れた腹部大動脈のことで、腹部大動脈が予想される位置(男性では脊椎の前縁から10㎜以内・女性では7.3㎜以内)より腹側にみられる所見のことです🐣画像ではそこまでないですが…超音波検査士の試験で~サインとよく出ますので頭の片隅にでもw

採血では、LDH・IL-2の上昇が見られます。(ホジキンリンパ腫、低悪性度リンパ腫では上昇しないことがある)


初期症状では首や脇の下、足の付け根などのリンパ節に 痛みのないしこりとして現れることがあり、症状が進行すると発熱や全身の倦怠感、体重減少、皮膚の赤み、腫れ、かゆみ、嘔吐、盗汗(顕著な寝汗)など様々な症状が出てきます。

悪性リンパ腫がほかの臓器や器官へ広がると、それぞれの転移先特有の症状が出現します。

肺や気道などの胸部では呼吸困難や気道閉塞、咳

肝臓では黄疸

骨では骨痛など

悪性リンパ腫はがん細胞の形態や性質によって約70種類以上に細かく分類されています。

大きくは、ホジキンリンパ腫・非ホジキンリンパ腫の2つに分類されています。

日本では欧米と異なりホジキンリンパ腫は少なく、多くは非ホジキンリンパ腫です。はっきりとした原因はわかってないため、確実な予防法はありませんが、定期的な検査で早期発見をすることが大切です。再発しやすく、別の病型に変わって再発することもあるので、寛解した後も定期検査が必要です。