らぴゅたった

解像度が低いエコー機械でも…

健康診断で肝機能異常。AST(GOT)・ALT(GPT)・ɤ-GTPが高い。脂肪肝??

よくお友達から相談される内容なのですが。。。

「健康診断で肝臓の数値が高いと言われて気になる。」

といった話を、医療従事者なら一度は相談されたことがありませんか??

ASTよりもややALTの方が高く、ɤ-GTPも高い。。。

でも2桁で、3桁までの上昇ではない。。みたいなw

 

今回の画像は採血の結果が

AST  24

ALT  35

ɤ-GTP 55

くらいの上昇の方になります。

 

 


脂肪肝

 

肝臓のエコーレベルは上昇し、胆嚢の周囲の肝は限局性低脂肪化域と思われる低エコー域が見られます。

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胆嚢周囲の肝

 

脂肪肝と言えば、肝腎コントラスト✨

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肝腎コントラスト

脂肪滴により輝度の上昇した肝臓が、脂肪化してない腎臓実質と比較し、コントラストが認められるかどうかになります。

肝腎境界の高エコー帯の消失も脂肪肝の所見です。

 

肝脾コントラストもありますよね🍀

通常、肝実質のエコーレベルは脾実質とほぼ同等で、腎実質のエコーレベルが上昇してる場合は肝脾コントラストが有用と言われています。(脾腎コントラストを確認し脾腎間に輝度差がない場合に肝腎コントラストを評価することが望ましい)

 

 

見てみました⇩わかりにくっ💦

(左が脾臓で、右が肝臓です)

ほんの少しだけ肝の方が明るい。。。?笑

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肝脾腎コントラスト

 

慢性肝炎も同じように肝のエコー輝度が上昇します。

 

脂肪肝:組織学的に肝小葉を構成する肝細胞の30%以上に脂肪化が認められる病態。

現在のNAFLDでは5%以上の肝細胞に脂肪滴を認めるものを脂肪変性と定義しています。

 

 

脂肪組織は超音波による反射・散乱が強いため肝実質のエコー輝度が上昇し、下方へ超音波が届かず減衰する。脾腫は認めない。リンパ節腫大は認めない。

 

 

    

慢性肝炎:門脈域を中心とした肝の炎症が6カ月以上続く疾患。肝炎ウイルスの持続的感染によって生じる。

 

門脈域への炎症細胞の浸潤や門脈域の拡大を伴う線維化、肝細胞の変性などにより組織構築が乱れ、肝全体に軽度の超音波の錯乱や減衰が生じ実質エコー輝度が上昇する。エコーの深部減衰は認めないそうです。

脾腫を認める(脾臓はリンパ網内系組織であるため、免疫反応を活発にする炎症性疾患が起こるとそれに反応して腫大する)

リンパ節腫大が見られる。(慢性肝炎は門脈域への炎症細胞の浸潤を認めるため、門脈域のリンパ節が腫大する)

 

 

 それから、こんな事も言われますよね🍀

 

今日、健康診断だったから、昨日はお酒を飲まなかった(。・ω´・。)ドヤッ

アルコールの摂取の影響で上昇するのが ɤ-GTPです。

ɤ-GTP半減期は10日ほどですので、禁酒するなら数日しないと数字の低下は望めません。アルコール常飲者では約1カ月(28日)ほどかかるそうです。

 

飲酒の影響でASTがALTに比べ増えやすくなるのは、ビタミンB6が不足しALTの活性が落ちるので相対的にASTが上昇するからと言われています。

 

脂肪肝が気になったら、生活習慣を改善して食生活とアルコール飲料との上手なお付き合いが重要ですね(*´∀`*)